チェコ北東のガラス製品の街 ヤブロネッツを訪ねて
チェコの首都プラハから北東へ車で2時間ほど、リベレッツ州にヤブロネッツという町があります。
周りを山で囲われ、より北に行くとガーネットの産地があり、この町付近も冬になるとスキー客で賑わうのですが、普段は落ち着いたチェコの田舎という感じの街です。
チェコガーネットはこれより北TURNOV付近で採掘され、もともとリベレッツは良質のシリカが産出されることから、ボヘミア王はイタリアベネト共和国から職人を呼び、ムラーのガラスのような工芸品を作らせ、君主や、オーストリア=ハンガリー帝国のハプスブルグ家に献上するまでの品質になりました。
先の大戦後ソ連影響下でこの工芸品は下火になりましたが、チェコ共和国独立後は復活し今ではガラス細工やビーズ、そしてジュエリーの加工までを担うようになり、ドイツ、フランスに輸出できるほどの品質を保っているほどです。
チェコガーネットの特徴として深い赤色をしており、金色との組み合わせが大変色味がよく、王冠の一部としても使われていたそうです。
そしてあまり知られていませんが、クリスタルの最大手スワロフスキーも実はもともとこの地方出身者。先祖がプロセインのチェコ人でここからオーストリアに移住したとか。
もし移住してなくここで展開していたら一大国際都市になっていたかもしれません。
今日現在のビーズ最大の競合は中国となってしまいましたが、地場産業として発展して行ってもらいたいものです。
ものすごく安全な街なのですが、何せ日が落ちると誰も街を歩いていないスキーシーズン以外は本当に静かな街でした。
Jablonecの丘の上から市街を一望する。
のどかな田舎町です
宿泊した町の小さな静かなペンションは
オーナーの方が日本好きでここに日本庭園を作るのだとか
赤色の紅葉がとても眩しく感じました
夕食をペンションで取り、市街中心部を歩いてみると人っ子一人いないちょっと寒くなると寒しい感じもしますが、すき透る空気が美味しかったです